ブレンド『Caro』 100g /by KIKORI

SERIES：KIKORI
NAME：『Caro』
ORIGIN：Colombia

ORIGIN：Brazil


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晩秋の匂いが漂う１０月の終わり頃。
　北海道は秋がとても短く、この年は道東に旅をしていた事も相まって、例年よりも早くに冬の到来を感じたのを覚えています。当時は実家で暮らしながら札幌でオフィスワーカーをしていたのですが、毎日のパソコン業務に嫌気が差し、隙を見ては北海道の大自然にパワーを貰いにいく日々。家にいることはあまりなく、寝る為にだけ帰宅していたものなので帰らないこともしばしばありました。
　今年の秋は絶対に道東にいくと半年前から企画を始めて宿を取り、釧路や根室のグルメを堪能する為膨大な時間リサーチしていた矢先、ひょんな事から一匹のワンちゃんが我が家にやってきました。

　くるくるのくせっ毛に光を吸い込みそうなマットな黒毛。
胸元にミルクをこぼした様な白い毛をワンポイントを携えた子犬はcaro《カーロ》と名付けられました。
　やんちゃでいたずら好き、人一倍手はかかりますが人懐っこく寂しがり、全ての感情が行動や声に現れているcaro《カーロ》と過ごす内に自然と家に帰る時間が早くなり、趣味のアウトドアから段々と遠ざかった事に気づいたのは随分と経った後でした。

　　『環境が一つ変わると新たな常識が一つやってくる。』
いつかだれだったから言われた言葉。いや、もしかするとTVかラジオで聞いただけかも知れない。ただ昔からこの言葉が原動力になっていて、ある種この言葉が私の根幹であり、環境変化を受け入れた一つの結果として私がコーヒーに興味をもつのも必然でした。caro《カーロ》のお陰でコーヒーと向き合える時間が出来た事、大自然と同じくらい家で過ごす時間が心地良い事、今思い返してみるとcaro《カーロ》と出会ってから私の新しい人生がスタートしたんだと思います。

　私がコーヒーを制作するにあたって『コーヒーと共に物語をしたためたコーヒー文学。』という考えが定義としてあります。一作目のsunsetは私の祖父が飲むカフェオレ用のブレンドを始めた『私と祖父の物語』がベースにあり、そこを楽しんでもらおうと作成しました。そしてもし二作目を作るとしたら私自身を題材としたLUMBER JACKS COFFEEとしてのハウスブレンドを皆様に楽しんでもらおうと考え、今まであったブレンドコーヒーの『No.9』のリテイクとして初期衝動を与えてくれたcaroがコーヒーモデルにして制作しております。

　Caro(カーロ)はラテン語で愛しい人、愛される人という意味。
皆様に末長く愛していただける様に、かつ北海道らしく焙煎はしっかりめの深煎り。初めて焼きたてを飲んで感動したコロンビアの豆をベースに、ボディがしっかりと感じられる味わいで仕上げてあります。彼のアイデンティティである白い毛に習って、少しミルクを足して飲んでいただいても甘めの豆がベースなので美味しく召し上がれます。